地盤と建物の関係

地盤と建物の関係をご存知でしょうか。
建物を動かないようにしておくためには、建物の重さに耐える地盤の力が必要です。
つまり、建物ばかりを補強しても地盤の力が不足していれば、建物は不同沈下等を起こします。

既存住宅の耐震診断では、地盤調査まですることが少ないのが現状です。
数十年その場に建っている住宅については安定していると考えることも出来ますが、将来的な建替えや土地として価値を考えたときにはやはり重要になってくる情報です。中古住宅を購入して将来的に建替えをお考えの場合には、住宅診断と同時に、地盤調査もお勧め致します。

アフリスペックが推奨するのは表面波探査法の地盤調査

住宅の地盤調査は一般的にスウェーデン式サウンディング工法が用いられるものが大半です。
調査費用だけで比較をするならばスウェーデン式サウンディング試験の方が安価です。
しかし調査後の地盤改良が本当に必要なのかどうかも含めて考える必要があります。
地盤調査を請け負う地盤改良工事業者にとっては、地盤改良が必要と判定されるほうが良いのは少し考えれば分かります。

アフリスペックが推奨する表面波探査の株式会社ビイックは地盤の第三者調査会社です。
『第三者の住宅診断事務所』と『第三者の地盤調査会社』がタッグを組み、より安心な中古住宅の購入を支援します。

地盤調査とは

地盤調査は、その地盤がどれだけの重みを支える力があるのかを調べるために行います。 地耐力調査ともいいます。 地耐力が足りない地盤は、住宅などの重みを支えられず、地盤が沈んでしまい、建物が傾いてしまうことがあります。 これを、不同沈下といいます。

日常生活に支障をきたすほどの不同沈下を起こしてしまった物件を修正する工事には数百万円もの費用がかかる場合もあります。 また、物件の価値自体も非常に下がってしまいます。 不同沈下を起こさないために、しっかりとした地盤調査が必要となるのです。

住宅の地盤調査の手法としては、表面波探査法やスウェーデン式サウンディング試験(SS試験)などがあります。
地盤調査を行った結果、「住宅をたてるには地耐力が足りない」、そんな場合には、地耐力を向上させるための、地盤対策工事や地盤改良工事が必要となります。

地盤調査をおろそかにしたり、調査結果を考慮せずに施工するとこんなことに…

不同沈下事故は、誰の責任? 地盤改良工事が必要とされるのが多いわけ

上のイラストのように、基礎に亀裂が入ったり、雨が吹き込む、サッシの鍵がかからないなどの弊害が 出る不同沈下事故が起きた場合、誰の責任になるのでしょうか?
答えは、住宅設計者、すなわち住宅を建てる会社が、不同沈下を起こさない住宅を建てる責任があるのです。

2000年4月に「住宅の品質確保の促進などに関する法律」が施行されました。 これによると、施工者は引渡から10年間は不同沈下が生じた場合、無償で修復などをしなければならない義務があると規定されています。

※ちなみに不同沈下事故が起きてしまった場合、沈下修正工事費500~800万円、傾いたために生じた内装のやりかえ数十万が生じ、場合によっては1000万近い金額になることもあります。

過剰な地盤改良工事

では、どんな地盤でも地盤改良工事を行っておけばよいということになるのでしょうか?
日本の住宅地は、むしろ充分な地耐力がある地盤の方が多いのが通常です。
充分な地耐力があるのに地盤改良工事を行うことは、コストの無駄です。また、地盤改良工事の種類によっては地下の環境を汚染する一因となることもあります。
地盤改良工事は出来るだけ最低限に抑えることも必要なのです。
そのためには、「しっかりとした地盤調査を行うこと」が非常に大切です。

基礎が基本。それは地盤調査から

地盤調査とは、「地盤の状況を見極めて、住宅を建てても大丈夫か、大丈夫でなければどのような手立てが必要か」ということを明確にするために行います。
建物のプランなども考慮し出来るだけ正確な線引きが求められ、またその責任は設計者が担っているということを忘れてはいけません。

高精度に調査ができるため改良工事判定になるケースが少ない

住宅を支える地盤があれば、改良工事をする必要はありません。それを調べるのが地盤調査ということはお分かりいただけたかと思います。
それでは、よく使われている表面波探査法とスウェーデン式(SS試験)のコストを比較してみましょう。確かに地盤調査の費用はSS試験よりも表面波探査法のほうが高額です。。しかし、表面波探査法はより詳しく段階的に地盤を判別することが出来るので、不必要な地盤改良工事がなくなります。このことでトータルコスト(地盤調査+工事費)を大幅に縮減することにつながります。


地震波の特性を活かした調査方法です

起振機により地面を振動させ、励起した表面波を2つの検出器で抽出し、位相差から速度を求めるというのが基本原理です。

しくみ その1微弱な地震波を人工的に

起振機により、地面を上下にゆすることで、人工的に小さな地震を起こします。この地震の中に含まれる表面波という種類の波を使います。この表面波という波は、周波数が変わると伝わる深さが変化します。

しくみ その2周波数で調べます

地面をゆする際、周波数(起振機が揺れるタイミング)を変化させることで、いろいろな深度までの“波”を起こします。出来るだけ細かく周波数を変化させることで、深度方向における地盤の性質(地層境界)の変化を測定します。周波数毎に波の速さを検出器で測ります。

しくみ その3反射ではありません

表面波は、周波数毎に伝わる深度が決定するという性質があります。つまり、同じ周波数であれば、水平方向に深度を変えずに、伝わっていきます。したがって検出器で測定した波の速度は、その周波数による深度までの地盤を伝わる、波の速さということになります。

しくみ その4速度の違いで地盤の硬軟がわかる

硬いものは、波が早く伝わっていき、逆に軟らかいものは波がゆっくりと伝わっていきます。地表面に起振機、検出器を設置します。地表面から、軟らかい地盤があれば、表面波の伝わる早さは遅くなります。また、途中から地盤が硬くなるようであれば、その深度から表面波の伝わりは早くなります。

波の速さが地盤の硬軟の決め手

検出器は、50cm、100cmと、決まった間隔をあけて設置します。この決まった間隔をどのくらい時間をかけて表面波が伝わってくるかを測定しています。


地盤調査と保証体制

表面波探査による地盤調査を行い、保証の基準に適合する場合には、別途地盤の保険(住宅保証機構株式会社)に加入することができます。
詳しくはお問い合わせください。