カビの調査をした時のこと

こんにちは千葉市のホームインスペクション・住宅診断専門事務所アフリスペック一級建築士事務所です。

住宅診断には様々な機器を使用します。しかし基本にあるものは目視や打診・触診・測定です。その基本があるからこそその他の特殊機器が生きてきます。アフリスペックの住宅診断のポリシーをちょっとだけお話します。

住宅診断でカビの調査をしてもらいたい。

先日、中古住宅購入希望の方の住宅診断を行いました。
築10年以内と比較的新しい物件でしたが、カビの発生が多く悩まれていました。当初はカビ診断という弊社のサービスをご検討されていましたが、今回の調査に置いては有効ではないと判断しその旨のご説明をいたしました。そこで通常の住宅診断の範囲でカビの原因を調査することになります。

カビ発生の原因は?

カビの発生に必要な条件のひとつに水分があります。
冬場の寒さ等により壁表面の温度が下がるとそこが結露します。
だから断熱材を入れて室内側の壁の表面温度の低下を防ぐのですね。
断熱不良があるとその部分が結露して水分が発生しカビが発生しやすくなります。

サーモグラフィによるカビ発生の原因調査・住宅診断・ホームインスペクション専門

サーモグラフィを確認してみると、カビの発生している箇所と温度が低い箇所が一致していました。※斜めの線は筋交いの線です。

アフリスペックの道具の使い方

今回は必要に応じてサーモグラフィを使用しました。
必要と判断したから使うだけであって、使うことを目的にはしていません。

サーモグラフィで写真を撮ったとしても、どんな目的で使用するのかが明確でないと、何のために使用したのかがわからなくなってしまいます。使用する前に今回は暖房をつけて、部屋の温度を上げてからサーモグラフィを使用しています。そうすることで内外の気温差を強制的に作り、明確な調査が可能になります。

過剰な機器の仕様は『小さな穴を掘るのに、スコップを使わずにショベルカーを使う』ようなもの。アフリスペックは多くの経験と想像力を武器にどのような調査方法が有効か常に考えアップデートをしていきます。

家をくまなく調べるためにはそれなりの時間がかかります。そして自分自身の目をあえて疑うこともします。家の周りを何周もして初めて気づくことがあるのです。

現場は生き物、既存住宅も生き物

現場監督を経験したかたなら聞いたことがあることば『現場は生き物』
どれ一つとして同じ現場はありません。そして生き物のように何が起こるかわからない。それが『現場』です。

そして『既存住宅も生き物』というものは勝手に言い出した言葉。
住宅は生きています。どんなに新しいものでも、どんなに古いものでも時間の経過があります。劣化は進みます。それをどのように食い止めたり、修繕したりするかが重要なのです。だから全てのお客様に住宅診断を受けて欲しいと思っています。

千葉市の住宅診断・ホームインスペクション事務所 アフリスペック一級建築士事務所でした。

それでは!