マンションを購入する時に必ずチェックしてほしい資料①
管理規約はマンションの「憲法」
マンションを購入する際に、皆さんはどこをチェックしますか?
立地・間取り・外観…皆さんそれぞれにこだわりがあるかと思います。
マンションを購入する時に必ずチェックしてほしい資料をBlogでこれから挙げていきたいと思いますが、管理規約は何といっても欠かせません。
管理規約は、建物の区分所有などに関する法律によって所有関係やマンションの権利、義務などの基本事項が定められています。これを基に、個々のマンションが現状に合わせてそれぞれルールを制定しています。
国土交通省が作成する、管理規約の見本となるマンション標準管理規約では、主に共用部分の範囲や使用方法、管理組合運営の必要事項が定められています。
マンションの管理規約は所有者だけではなく、賃貸人を含めて、マンションに住んでいる方が全員関わるものなので快適なマンションライフのルールとしてとらえるようにしましょう。
実際には、管理規約がないマンションがあります。管理規約は定める義務はありませんが、大規模修繕工事の融資を受けるときや裁判を起こすときも原則必要な書類ですし、何よりルールを決めないとマンションが何でもありの「無法地帯」となる可能性があるのです。
管理規約を確認するポイント
このように、管理規約は対外的にもマンション内の快適な生活を守るために必要なものと言う事は何となく理解できたのではないかと思います。
では、管理規約にはどんな定めがあればいいのでしょうか。
先ほど説明をした国交省が出している「標準管理規約」に準拠しているか、比較をすると一目瞭然です。
最新の標準管理規約は、マンションの管理ルールについて、高齢化等を背景とした管理組合の担い手不足、管理費滞納等 による管理不全、暴力団排除の必要性、災害時における意思決定ルールの明確化など、様々な 課題が指摘されており、これら課題に対応した新たなルールの整備がされています。最近は多くの理事会で開催される「オンライン理事会」も標準管理規約に準拠していれば開催することができます。
購入を考えているマンションが、最新の標準管理規約に準拠しているか確認しましょう。
管理規約を改正(設定)するためには、総会(集会)における特別決議(区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成)で可決しなければならない高いハードルがあります。
規約の他に「使用細則」がありますがこちらは普通決議(過半数の賛成)で決められます。
使用細則は管理規約とは別のより生活に沿ったルールを決めています。
例えば、建物の使用方法のルール・ペットのルール・理事会のルール・駐車場のルールが挙げられます。ご自身のライフスタイルに合ったマンションなのかの検討材料になると思います。使用細則も欠かさずチェックするようにしましょう!
このように管理規約は改正するには高いハードルがあるものの、時代の変化に伴って変化していく必要がありますので、中古マンションを購入の際は特に確認が必要です。
とはいえ、私が実務の中で、管理規約を見直す提案をするときに管理規約の解説を行おうとすると、2時間×2回もしくは3回に分けて説明を行うので膨大な情報量と言う事を理解していただけるのではないかと思います。
管理規約を読むのは難しい!と思う方ももちろんいらっしゃると思います。
ここではお伝え出来なかった点もまだまだありますので、お気軽にご相談ください。
そして、マンションを購入する際は、管理規約以外にもまだまだ確認しなければならない資料がありますので引き続きご紹介したいと思います。
マンション管理の『夢』レシピ マンション管理士 松本夢(JSプロパティ)
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