管理費と修繕積立金の妥当な金額とは?

マンションを維持・管理していくのに必要な大事な資金である「管理費」と「修繕積立金」。マンションの規模で変わってきますが参考例を挙げて説明したいと思います。

まずは管理費。

国土交通省が発表した「平成30年度マンション総合調査結果」によると、分譲マンションの管理費の全体の平均は217円/m2となっています。管理費は、住戸の広さ(専有部分の面積)で負担額が決まることが一般的です。

では次に、修繕積立金の平均値はどのようになっているのでしょうか。

同様に、国土交通省の調査によると、修繕積立金の平均は月額11,243円/戸となっています。

上記の平均値は規模で全体の平均値で規模(戸数)よっても変わりますのでご注意ください。検討されているマンションでどのくらい費用が違うものか、比較してみてはいかがでしょうか。

管理費に関しては、定期的に支払っている費用を見直すことも大事なこと。無駄な支出は意外とあるので、理事会が削減する動きをとっているか等、理事会議事録で理事会運営状況をチェックすることも大事ですね。

そして、修繕積立金に関しては、長期修繕計画を立てる際の重要なポイントとなりますので、別の機会にBlogでお話ししたいと思います。

管理費や修繕積立金が高くなる傾向のマンション

では、管理費や修繕積立金が高くなる傾向のマンションとはどのようなマンションでしょうか。

一概には言えませんが、管理費や修繕積立金が高くなる特徴をお伝えしようと思います。

戸数の少ないマンション

単純に等分する戸数が少ないので1戸当たりの負担が高くなると言えます。そのような状況で「滞納者」がいれば尚更、財政状況を圧迫する可能性も。

タワーマンションやリゾートマンション

こちらも想像の通り、充実した共用施設(ジムやプール、集会場)や植栽や除雪作業、機械式駐車場等…管理や修繕に必要なお金は多額にかかる可能性はあります。

人件費のかかるマンション

コンシェルジュサービスがある、管理人が常駐、清掃員が多数いる等、人件費がかかれば管理費は増える可能性はあります。

このような例を出すと、想像がつきやすいと思います。ご自身の資金計画にもあったマンション購入ができれば「こんなはずではなかった!」と言わなくて済みますよね。

そして、何度もお伝えしたいのは管理費・修繕積立金がずっと上がらないマンションはないという事を忘れないでください。

管理費・修繕積立金は一定期間経過すれば上がる可能性のあるものと認識していれば、購入後も管理状況に関して興味が出てくるのではないでしょうか。

管理組合にとって運営する「資金」となりますので、計画的に見直し、値上げの可能性が出てきたらよく説明を聞き、納得したうえで協力的に値上げを賛成できるように日々マンション管理に興味を持つことを購入後も心掛けたいものですね。

最後までお読みくださりありがとうございました。

マンション管理の『夢』レシピ マンション管理士 松本夢(JSプロパティ

専門家によるホームインスペクションについてはこちら