住宅の床の傾きを考える

こんにちは、千葉市の住宅診断・ホームインスペクション事務所 アフリスペック一級建築士事務所です。数年前に横浜市のマンションの傾きについての問題が報道され、自宅は大丈夫かと心配に思った方も多いのではないでしょうか。

今回は、最初は分からないけれど後から影響がでる不具合のひとつである「傾き」についてお話しします。

住宅が傾く原因

家の傾きはなぜ起こるのでしょうか。

床(仕上げ)が傾いている

建築時に、傾いたまま床が施工されたケースです。要するに施工不良です。床の施工をやり直すことで傾きを解消することができる場合があります。

建物が傾いている

建物全体が傾いてしまったケースです。耐震性においてもリスクがあります。傾きを解消することについての難易度は上がりますが方法が無いわけではありません。

地盤に問題がある

建設前に地盤調査を行わなっていなかったり、適切な基礎の設計がされていないときに起こるケースです。既存の建物に影響させずに傾きを解消することはかなり困難ですが、こちらも直せないことはありません。

腐朽・蟻害・水漏れ・雨漏り

腐朽や蟻害で傾きが起こるのは、それなりの経過を辿った後です。雨漏りや水漏れが根本的な原因となっている可能性もあります。『風が吹けば桶屋が儲かる』ではないですが、住宅の事象に関してはあながち否定も出来ないことが多いです。

傾きで体調不良?

では、傾きによる人体への影響はどのくらいあるのでしょうか。

日本建築学会がまとめた複数の研究結果(復旧・復興支援WG「液状化被害の基礎知識」建物の傾きによる健康障害)によると、0.29度の傾きで傾斜を感じ、0.46度になると苦情が多発するようになるのだそうです。ちなみに、ビー玉が転がるくらいの傾きは0.34度です。

個人差はありますが、床が水平でないことへの違和感から始まり、ひどい場合には、めまい・頭痛・吐き気・食欲不振などの様々な健康障害が発生します。慢性的な体調不良は、もしかすると家の傾きが原因かもしれません。

自分でチェックしてみよう

このように、家の傾きには大きなリスクが隠れています。すぐに簡単にチェックがしたい!という方は、以下の方法を試してみてください。

ビー玉・スチールボール

セルフチェックの方法のなかで最も一般的なやり方かもしれません。ビー玉やスチールボールを床におき、転がるかどうかを観察しましょう。

水平器

傾きの角度を測ることができる水平器は、ホームセンターで手に入れることができます。ビー玉を転がすよりも正確に調べることができます。

スマホのコンパスアプリ

便利な世の中ですね。水平器機能を有したアプリを利用することで、スマートフォンで傾きを測ることができます。

その他に、窓やドアの開閉がしづらい、サッシの鍵がかからないなどの状態がおきている場合も要注意です。

専門家の調査

傾きがどのくらいで、何に起因しているのか・・・。こういったことはセルフチェックだけでは分からないですね。実際に建築ではある程度の部材のたわみが許容されていたり、施工誤差を考えたうえで設計がなされています。少し転がる位はあり得る範囲ですが、著しく一方向に転がる場合には注意が必要です。

そういう時は専門家に調査をしてもらうと良いでしょう。

床の傾きに関して言えば、3メートル離れた位置において6/1000以上の傾きがあると、建物状況調査の劣化事象に該当します。住宅診断(認定インスペクション)基準で話をするならば、3/1000以上の傾きは問題がある可能性を疑う範囲となります。

アフリスペックでは、目的に合わせて住宅診断をカスタマイズできる認定インスペクション(住宅診断)を行っています。また、中古住宅を購入して将来的に建替えることをお考えの方には、認定インスペクション(住宅診断)と同時に地盤調査もお勧めしています。

千葉市の住宅診断・ホームインスペクション事務所 アフリスペック一級建築士事務所でした。

それでは。